中古価格と買取額差と原因

中古売買されている重機

中古重機は店頭でそれなりの値段で売られています。
売却予定と同じ機種や同等のパワーを持っている重機が売られている値段を見て、こんなに高いのなら売ってもいいと思う方も多いでしょう。

しかし、当然ながら中古価格と買取価格は別物で、業者の利益やその他諸経費の分の差額が生じます。
ここでは、中古価格と買取額の差についてまとめました。

重機の中古価格と買取価格の差

中古重機販売業者は、買取した重機を再販するために以下の費用がかかっています。

仕入れ価格(買取額)
陸送費
整備費用
店舗運営費、広告費等
保管場所の地代、家賃等

最終的に売れた額にこれらの費用を差し引いた残りのお金が販売店の利益となります。
ここでポイントになるのが、買取・販売業者によって利幅や再販にかかるコストが違ってくる事です。

優良業者と悪質業者で中古販売価格と買取額の差が大きく変わってくるばかりか、重機の大きさや種類・機種によっても買取額は違います。
たとえば、程度が良い高年式のフォークリフトの場合、販売価格が60万円で買取価格が45~50万円になる事もありますし、大型ユンボになると販売価格が2,000万円で買取価格が1,000万円、といった大きな差異が出る事もあります。

中古重機買取に強い業者の特徴

中古重機ビジネスでは、置き場の確保、地代・家賃、陸送費、整備費用等に莫大なコストがかかりますが、一般乗用車のように好条件が揃っていたり叩き売りをしたりすればすぐに売れるものではありません。
優良業者の場合ですと、長期保管を見込んで広い保管場所を確保した上で定期的なメンテナンスを自社で行っており、相場落ちがほとんど無い状態で売ることが出来るため、安定した高値で買い取る事が出来るのです。

また、中古重機ビジネスでネックになるのが陸送費です。
重機の陸送費は非常に高額です。乗用車用の積載トラックに載せられるような大きさの重機でも、陸送業者を利用すると乗用車に比べて2倍前後の費用がかかる上、大型重機の場合は積載トレーラーを手配する必要があり、横幅がトレーラーの荷台より大きいと運送する際に先導車を付ける必要なども出てきます。

優良業者は、自社で運べる積載トラックの設備を所有していたり、提携業者に安く陸送を依頼出来るネットワークを持っていたりするため、運送費を出来るだけ安く抑え、少ない利幅で高額買取を可能にしています。
悪質業者や体力が無い小規模業者を利用すると、再販にかかるコストが高い事を理由に1台あたりの利幅も大きくなり、買取額も下がっていきます。

重機は業者用オークションの需要が高い

重機はそれぞれ、用途にあった装備やスペックを持っていないといけません。
そのため、店頭販売をしてもその地域で、その重機を求める需要がなければ長期在庫になる事が目に見えています。

そのため、買取した重機の多くは業者用オークションに出品して、そして全国でその重機を惜しがっている業者がオークション代行業者を通じて購入したり、輸出業者が海外からのオーダーに沿って落札する流れになります。
そのため、中古重機の買取相場は、店頭価格の相場よりもオークションの落札相場の方が密接な関係になっています。

オークションのメリット・デメリット

国内では、栃木県にあるアライオートオークション小山会場が重機の出品が多い業者用オークションとして有名です。
ただし、業者用オークションを介すと、すぐに売れて現金化できるメリットはありますが、オークションの出品手数料に加えて、出品者がオークション会場に持ち込む陸送費と落札者が持ち帰る陸送費で2倍かかってしまいます。

そのため、再販に強い業者や業販で輸出業者や提携業者に直売できるネットワークを持っている業者は、業者用オークションだけしか利用しない買取業者よりも高く買取することができます。

また、店頭に中古重機を並べている販売店は、売れやすい中古重機を業者用オークションから仕入れている事が多く、直接買取する場合は、売れやすい条件なら高額査定が期待できますが、店頭で売れにくい重機の買取には弱い事もあります。

業者によっては大きく査定が異なる場合もあります。