種類別に見る!重機の特徴と買取相場
重機メーカーにはコマツやキャタピラー(CAT)などの大手もありますが、重機の種類によって強いメーカーや特性、買取相場や中古市場の特性が異なります。
そのため、重機を効率的に高く売り、リセールバリューが高い商品を購入するためには、重機の種類ごとの傾向を理解する事が大切です。
当サイトでは、流通量が多く中古市場でも活況の定番重機8種とその他の重機について、個別に特徴や買取相場、強いメーカー情報などを詳しく解説しています。
海外需要や市場動向の分析も含めて、現場目線で実用性ある情報を中心にピックアップしましたので、現場で働く経営者はもちろん、資産管理を担当する経理スタッフの方でも分かりやすくご覧いただけます。
ショベルカー(ユンボ)
定番とも言える機種で、参入メーカーも非常に多い重機です。
近年は小型化や騒音対策、低燃費など、進化を遂げた新型機種も多く、型落ちモデルでも人気メーカーであれば海外輸出の需要が高いため、新車・中古ともに市場全体が盛り上がっています。
大手はコマツ、日立、コベルコ、CATなどがありますが、ショベルカーのサイズによって強いメーカーや海外需要が高い機種が変わってきます。
需要自体は非常に高いので、高年式・低稼働の極上車であれば無条件で高く売れます。
古い型落ちタイプの場合はコマツや日立、CATの人気が高く、鉄キャタピラが高額査定の条件です。
クレーン
クレーンは大きな建設現場で使用される事が多く、トラッククレーン、ホイールクレーン、クローラークレーンなどの種類があります。
大型タイプだとKATO(加藤製作所)や日立といったメーカーが強く、ほかにもタダノや新明和、住友重機械工業、神戸製鋼などが手がけています。
クレーンそのものは故障が少なく耐久性が非常に高いです。
買取相場では、クレーンと走行装置(トラックなど)の原動機が独立しているトラッククレーンや、自走することが少ないクローラークレーンに高値が付きやすいです。
大きいほど中古の流通量は少ないですが、リセールバリューは高くなります。
フォークリフト
重機の中でも流通量が多い一方で建設現場よりは、置き場や工場、運輸業など決まった敷地内で活用される事が多いです。
パレットといったフォークリフトのつめが入る土台の上に荷物を置いて運搬や積載、在庫管理することが多いです。
大きいフォークリフトでは40フィートのコンテナの積み下ろしをすることもできます。
フォークリフトのシェアではトヨタが1位でニチユ三菱、ユニキャリア、コマツと続いています。
高年式、低稼働であればメーカーや大きさを問わず高値で取引されますが、古いものでは中型タイプ以上(2トン以上)でトヨタやコマツなど海外から人気が高いメーカーの方が買取相場は高くなっています。
ロードローラー
ロードローラーとは、タイヤが鉄のローラーになっていて、地面を押し固めて平滑かつ適度な圧力をかける機械です。
タンデム式、マカダム式、タイヤ式(タイヤローラー)などの種類があり、コマツやCATなどの大手重機メーカーも扱っていますがKCMや酒井重工業などロードローラーに特化したメーカーが強い傾向があります。
国内外で中古の需要が高く、年式を問わず高価買取が期待できます。
古い海外輸出向けのものだとメーカーを重視されるようになり、KCMは高いけど、酒井重は安いといったメーカーや機種ごとの優劣が顕著に現れます。
ブルドーザー
ブルドーザーはキャタピラの車体にブレード(排土板)を使って土砂を押し出したり掻き出したりする重機です。
開発された当初はタイヤタイプでしたが、現在タイヤタイプはホイールローダー、キャタピラタイプをブルドーザーと区別するようになりました。
製造しているのはコマツとCATでこの2社でほとんどの世界シェアを占めています。
先進国よりも発展途上国の方が、需要が大きく、買取されたブルドーザーの多くは海外輸出されています。
輸出先が発展途上国中心なので、使い古されたものでも買取価格は下がりにくく、逆に高年式・低稼働だとリセールバリューが若干悪くなります。
高所作業車
名前の通り、人が乗って高い所で作業できる装置がついた車両です。
電線工事向けなど2トントラックタイプが主流で、ほかにも大型タイプやトンネル修理専門タイプなど豊富な種類があります。
大きなものでは50m以上の高さまで上昇するものもあり、全般的に買取相場は高いです。
トラック架装タイプが主流ですが、載せ換えはコストが高いため、買取価格はトラックの状態の影響も大きくなります。
主力メーカーはタダノや新明和工業、極東開発、アイチコーポレーションなどがあります。
ユニック
ユニックは古河ユニックのトラック積載クレーンの商品名で、これが他社製品のトラック積載クレーン全般の名称として広がった経緯があります。
4トントラックに3トン以下のユニックが主流で、トラックから取り外されたユニック単体の状態で中古で流通することも多いです。
名称にもなっている古河ユニックとタダノが2大メーカーで、その他大手の新明和や前田の高所作業車はタダノのOEMモデルになります。
トラック載せ換えなど汎用性が高く、買取相場は高値水準です。大型タイプ(積載容量が大きい)ほどリセールバリューが高くなる傾向があります。
掘削・削岩・ボーリング
土を掘ったり、硬い岩を削ったりする重機には削岩機、ボーリングマシン、シールドマシンなど様々な種類があります。
建設現場でも活躍することが多い一方で全体的に中古流通量が少ない特性があります。
この中でも特に高価買取が期待出来るのがボーリングマシンです。
それぞれ特殊性が高いメーカーも大手重機メーカー以外も多数参入していて、トンネルを作るシールドマシンは建設会社と重機メーカーが共同開発する事例もあります。
その他の重機
重機は作業用途によって、様々な特殊重機があり、ここまでで紹介しているほかにも数え切れないほどの種類があります。
その他の重機の代表例ではアスファルトなど道路工事に使われるものや、現場内で活躍するダンプトラックなどがあります。
昔は特殊で用途が限られていると買取相場も安くなりましたが、インターネットで世界中から買い手を探せるように時代が変わり、どんなに用途が限られている重機でも新車価格が高額なものなら高値で取引されるようになりました。
特殊性と希少性が高いほど、古くても修理して使う需要が高くなります。